期間限定彼氏様!?

―仲、悪いのかな?


前に藍が言ってた。


『藍は家に帰らないの?』

『…うん。たまに帰るだけ』



普通、久しぶりに息子が帰ってっきたら、喜ぶはずだよね?


一杯、色んな話するはずだよね?


「実優?」


「あッ!ごめん」


あたしは、不思議そうな顔をした藍の後ろを追いかけた。


「それにしても、土地広いね?」



敷地を、歩いても歩いても、家はまだ遠くにある。


「マヂ、めんどくさいよな!」




数分歩きやっとつく。



「ただいま」

「お邪魔します」


あたしと藍が言うと、奥の部屋から着物をきた人が出てくる。



「初めまして。藍の母です」


藍のお母さん!?!?


「は、初めまして!姫野実優と言います」



確かに、目鼻立ちが藍とよく似ていた。



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