期間限定彼氏様!?
「ほら、探してたヤツ」
渡されたピンクのお守りをアタシはギュッと握り締めた。
「……ありがとう」
だんだん涙が出そうになってくる。
今までの気持ちがごちゃまぜになって……
でも一つだけ分かること…
それは、もうここに居てはいけないと言うこと。
アタシには陽がいて藍には静音ちゃんがいる。
アタシ達が立つ歩む道のスタートラインは
もう違うところから始まってるんだ。
「じゃあ……帰るね?」
「おぅ」
あたしね、この時藍の腕に抱き締められたいって思った。
またあの時と同じように、同じ声で、藍に『愛してる』って言ってほしいよ。
大好きだから。