ランチな関係
「ご注文はお決まりですか?」


イヤミなくらいにニッコリと微笑むと、彼は頬を染めて慌ててメニューを開いた。


……どうやら、わたしのことをずっと見つめていたらしい。


「えっと…それじゃ…オムライスセットで」


そうだと思った。


「かしこまりました。お飲みものはホットコーヒーでよろしいですか?」


彼は、こちらが恥ずかしくなるくらい赤く染まりながら、小さく呟いた。


「ぃぃです…」


「ではオムライスセットで、食後にコーヒーをお持ちいたしますね。少々お待ち下さいませ」


こうして、今日もいつもと同じように終わるはずだった。










「…あ、あのっ、小堀さんっ!!!」
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