流れ星1つキミに

大切な物

「なぁなぁ星南っ!」
「何っ?!」
「今日、体育ねぇサッカーだってぇ☆」
「あんた何言ってんのよ!!それどころじゃないでしょう?!」
そうです
私たちは、今、ダッシュで走っています。 
ちなみに学校開始まであと3分
いくらなんでも間に合わない!!!

「星南!!」
「今度は、何よっ!!」
ホイッ 

「なっ………」
渡されたのは、ヘルメット。
「一応、俺、チャリで来てるんだ」 
なんで早く言わなかったか、聞きたかったけど今は、それどころじゃないと思い、私はチャリに乗った。 
「ちゃんと間に合うをでしょうね〜??」
私は巻き舌で言った。 
すると隆也は、笑って 「当たり前!!お客さん何処までですかい?」
「じゃぁ桜華高等学校まで。猛スピードでお願いします!!」 
私は隆也を抱きしめながら言った。 
「あいあいさぁ〜☆」
でもこんなの当たり前!! 
私たちは、最高だ☆☆☆☆ 

私は、チャリの後ろに乗りながらポケットに手を突っ込んだ。 
中から取り出したのは、1つの星のキーホルダー。 
これは、あの日、あの男の子がくれたもの。 
つまり私にとっては、大切な宝物なのだ。 
そしてその後ろには、あの男の子らしきイニシャルが彫ってあった。 

『S』

と。 
きっとその男の子のイニシャルなんだよっ☆☆
絶対!! 
私は今でも信じてる。 
サンタクロースだって、神様だって信じなかった私がこんなこと信じてるなんて、笑っちゃうよね◇◇◇ 
でも信じてる。 
また逢いたいよ 

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