子猫からの贈り物
うそつき、太郎くんのうそつき!


ママを説得するって言ったじゃないのよ。


「ごめんよポチ子。
やっぱりママは怖いよ、だって猫は嫌いだっていつもいってるし」


でもね太郎くん、こんなことが続くわけないんだよ、
嘘は絶対にいつかはバレるようにできてるんだから‥‥

そんなこと、
犬のわたしが人間の太郎くんに訴えても分かってもらえはしないんだけど。


太郎くんとお話できたらどんなにいいだろう、いいなぁ。


そんな小さくて大きな夢がわたしの目の前でチラチラ覗いてる。


楽しそうにお話する太郎くんとわたし。


目がうとうと。眠い。


そのままわたしは夢の中にズルズルと引きずり込まれた。



おやすみ、太郎くん。



‥‥子猫。


< 13 / 14 >

この作品をシェア

pagetop