HAPPY DAYS
君代のズレたとこを直さないと。


君代は手を繋ぐ時、指と指とを全部繋ぐ。


「恋人繋ぎってゆんだよ」


こうやってはしゃいでるのは可愛いよ。
でも歩いてるときキスをねだるのも、ケツを触ってくるのもNGだ。


それを一々頷いて受け入れる君代は、やっぱり愛おしい。


君代の家では、また君代ママが夕飯を勧めてくれた。
辞退するとせめてお茶でも、だって。


夕飯時で忙しいでしょうからと重ねて断ったら、だから夕飯食べてけばいいの、と玄関から引っ張り上げられた。


君代のうちは…なんかあったかい。


きちんと片付いてるけど、生活感があって、居心地がいい。


「君代がこんな頻繁に家に帰るなんて…ホントにありがとう、ありがとう」


君代ママは何度も小さい体を折り曲げて御礼を言う。
こんな優しいお母さん、いいなぁ。


君代に言うと、

「え〜っ?家の親?イケてないし絶対やだけど」


と言われた。


そっか。



オレは好きだな。





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