HAPPY DAYS
変な話、志望校について話し合ったことはなかったけど
勝手に国立行くんだと、一人思い込んでた。


それも理系。


私も理系だから、毅くんのペーハーが理系寄りなの分かるんだけど、
どうしてそうなっちゃったかな?


「何か変ですか?」

毅くんの慇懃な物言いは、無礼とまでは言わないけど、冷酷な感じ。


毅〜ど〜した〜、お姉さんに言ってみな〜とやたらに砕けたい衝動に駈られる。


でもそんな馴れ合う感じは許されないムードが、毅くんから漂ってきてるから、まさに取り付く島がない状態。


勉強好きじゃないのかな。私は向学心の助けにならなかったのかな?


教師になるのは止めたけど、教育について学んで来た私には、それなりにショックだった。


「なんで理系に行かないの?」


「え?」


「大学を選んだ意図が汲めない。多分、毅くんより私の方が年上だからこそ、出来るアドバイスがあると思う。」


「幾つも変わらないでしょ」


「大学受験を経て、今も就活してるから、そうなって初めてわかることもあるんだよ」


毅くんの眼差しが私に放たれてピタッと留まった。


「大学は自分の行きたいとこ行きます」
< 113 / 219 >

この作品をシェア

pagetop