HAPPY DAYS
「分かった、じゃあ何も言わない」


この前の電話は、あんなにしおらしかったのに、今日の態度はどうしたのだろう。


あの時は、女の子の事だったから私しか聞く相手がいなかったけど、今回はヒロシ当たりに相談済みなのかも。


私の軽音楽のお姉さんとしての役目はとっくに終わったのに、実際、単なるお節介だったのかな。


毅くんはしっかり者で、私のアドバイスも特には必要としてこなかった。


なのに、私もバカだなぁ。


でも、お姉さんはちょっと寂しいよ。


英語文法をやりながら、私は毅くんとやりたかったはずの数学に未練たらたらだった。



毅くんのペンが止まったので、彼を見ると、珍しくぼーっとしていたらしく私と目が合って慌てて続きをやりだした。


英語までやりたくなくなったのか?


毅くん、どーしたの?


まさか、この間の電話の彼女と…恋?とか。


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