HAPPY DAYS
お決まりになった食後の君代の部屋で、君代が抱き着いてきたから、オレはそっとその手を外した。


「今日はやめとこう」

「そういってやめらんないくせに」


君代はクスクス笑いながら、オレの服を脱がせにかかる。


「いや、ホントに。今日は君代と話がしたいよ。なんかオレ等って付き合ってすぐしちゃって、なんかそればっかりじゃん?」

「君代としたくないの?」

「そうじゃなくて。もっと君代のことが知りたいんだよ」


君代は真顔になった。


「君代の何を知りたいの?」


「え?」


「純が言い出したんだよ、君代の何を知りたいの?」

「それは…」


改めて話すとなる言葉に詰まる。


「君代の過去の男関係?」


君代が真顔になった理由が分かった。
オレは思わず吹き出した。


「違う違う。じゃあ単刀直入に聞く。…君代、なんでバレエやめたの?」


「え?なんで純、知ってるの?」

君代はひどく驚いていたが、切羽詰まったようすはなくなり、
オレの肩に頭をもたれかけ、オレの指をもてあそびながら話し出した。









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