HAPPY DAYS
純 DAYS 14
紀子が出してくれた結論を心にぶら下げて、オレは君代の家に向かった。


待ってると言ったら待ってる奴なんだ、君代は。


例え君代を選んだとしたって、傷付けたことに変わりはない。会いに行ってもフラれることだって有り得る。


それでも泣きながら待っているだろう君代に、会いに行かなくちゃ。


君代の家は温かい色をしている。オレは家に帰って誰かが待っていてくれるような、そんな生活に飢えていた。


…だから、いつもオレを待っている君代に心惹かれたのかもしれない。


君代の家のチャイムを鳴らすと、君代ママがインターホン越しに、夕飯に誘ってくれた。


君代ママ、いつも優しい。


こんな人に育てられて来た君代は、きっと君代ママみたいな優しいママになるだろう。


< 164 / 219 >

この作品をシェア

pagetop