HAPPY DAYS
紀子との切ない訣別も、君代といると忘れられる。

翌朝の待ち合わせをして指切りの別れ。

朧月夜を歩きながら、帰ると言っても人気のない寂しい我が家より、ずっとずっとスイートホームに相応しい居場所を見付けた気がする。


帰り道、オレ達を放置した毅に連絡しなくちゃな、と携帯を持った。
途端になりだす携帯。


「もしもし?」

「花巻くん?」

紀子? なんか様子がおかしい。

「ママが、ママが…」

「どうした?」

「ママが倒れて…」

「今どこ?すぐいく、しっかりしろよ!」


とにかくオレは走り出した。








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