HAPPY DAYS
毅はちょっと変。


最初に挨拶してから黙ったままだ。


来いって電話してきた、いつもの勢いがない。


どうした?


毅はダイニングテーブルに座って一人でポカンと天井を見ている。
女の子二人で話が弾みだしたから、オレは毅の側に腰を下ろした。
毅はオレを横目でちらりとみた。

「速かったよね」

「うん、君代のお母さんが送ってくれたから」

「VIPだな」

毅はちょっと笑った。


「VIPは毅だろ、人を呼び出しといて、説明もないんだから」

「うん、…瀧澤のお母さん、ちょっと状態悪くて、瀧澤参っちゃってるみたいで夜一人にはできない感じだったから」

「悪いって…命に別状ないって…」

「気持ちのほうだよ」


…普通の病気ではないから、確かにショックも強いだろう。


「瀧澤一人には出来ないし、かといってボクが泊まったら泊まったで…まずいから」


毅の顔が真っ赤になっていた。






< 200 / 219 >

この作品をシェア

pagetop