HAPPY DAYS
紀子の事が負担だなと思ったのは
いつからなんだろう。


何となく全てを先回りしてきて
有り難い時も確かにあるけど
めんどくさい時も。


「純クン」


左側から声がかかる。


紺色のセーターにチェックのプリーツ、
近くの女子高の制服。


「お久しぶり」


ニコッと笑いかけるアーモンド型の愛くるしい目。


「え…と」


「分からないかな?私同じ中学だった大野君代」


「君代?」


丸で思い出せない。


「純クン相変わらずカッコイイね」


サラっと言われた。


こんなに可愛い子なら見覚えがあってもいいのに、
丸でない。


君代はギャルだけどスゲー可愛いギャルだった。


茶髪のロングヘアは君代の顔をサラサラ滑る。


「あ」


電車がカーブにかかり大きく揺れた。

君代はよろめいてオレの肩に手を掛けた。

その時君代の胸がオレの腕に当たった…かなりのボリュームに驚き、オレは飛び上がった。


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