HAPPY DAYS
真知子 DAYS
話し掛けて来たのは
まだ幼い面影が残る男の子だった。
演奏中から気付いていた。
聞いている、というより
まるで雷にでも打たれたみたいな、放心状態だったから。
だから早く片付けてこちらから話し掛けてあげようと
思っていたくらい。
でも彼は震えながら、私の傍に近付いて
何とか話し掛けて来たのだ。
私の父が他校の高校教師をしていて、
私達姉妹が小さな頃から
どんなに忙しくとも片手間ではなく
目を見て話を聞いてくれる人だった。
だから私も
彼の目を見つめて
ベースを片付ける手を止めた。
まだ幼い面影が残る男の子だった。
演奏中から気付いていた。
聞いている、というより
まるで雷にでも打たれたみたいな、放心状態だったから。
だから早く片付けてこちらから話し掛けてあげようと
思っていたくらい。
でも彼は震えながら、私の傍に近付いて
何とか話し掛けて来たのだ。
私の父が他校の高校教師をしていて、
私達姉妹が小さな頃から
どんなに忙しくとも片手間ではなく
目を見て話を聞いてくれる人だった。
だから私も
彼の目を見つめて
ベースを片付ける手を止めた。