HAPPY DAYS
「なに考えてんだよ!…ったく!」


オレは自分に腹を立てていた。
こんな風に紀子を傷付けるつもりはなかった。
オレにとって紀子は、すごく優しく親切な、初めてきちんと付き合った、彼女、だ。



なのに何故。



紀子の髪を撫でようとした瞬間、手が強張る。
紀子の横顔が余りに紀子ママを思わせた。



やっぱ、無理!



オレには好きな振りなんてできねえし。




オレは外へと飛び出した。







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