HAPPY DAYS
「どうって…」

口ごもるボン。


「私は軽音部員です。出るなと言われたら出ません。後は何をしたらいいですか?」


瀧澤の冷めた言い方。
正直みんながドン引きしてる中、
純が一人絞首刑にでもなってるような、苦しい顔だった。


ボンは目立ちたがりだから、本校舎ど真ん中にある2−3で、やりたかったんだろう。
校内の隅っこの音楽室で、
人がいない中歌うなんて、ボンのプライドは許すまい。
しかも、純とオレのHAPPY DAYSの演奏の為だけに。


「毅はどうなんだよ?」


ベースのタンタンが初めて口を開いた。
無口な奴が意見を求めてくるなんて、
あんまりいい傾向ではない。
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