HAPPY DAYS
それで今オレは毅の家にいる。


毅んちはホントに学校に近い。紀子んちより近いんじゃね?
毅のチャリンコの後ろに乗って、二人の女子を残して来た。


苦手だからそうゆうの、マジで。


じゃあ、二人ともオレの何が好きだって、顔でしょ?
オレの中身なんてどうでもいいんじゃん?
今、オレが何をしたいか、何に感動したり、怒ったり、迷ったり、気付いたりしてるか、
絶対分からないし、
知りたいとも思ってねえはず。


男が、巨乳のグラドル見て騒いでるのと同じ。


「…って思わねぇ?」

とオレが聞くと、毅は二呼吸取ってから返事をした。


「ボクは巨乳は苦手だけど、君代?ちゃんだっけ?はかなりボリュームあったね」


「毅なら分かってくれると思って吐き出しているのに、話逸らすのは止めとこ〜よ」


「ハイハイ。…じゃあまず聞きたいんだけど、瀧澤と昨日何があったの?瀧澤いきなり部活辞めてくるなんて、どんな方向転換だよ」


「…昨日、何があったかは言いたくないけど、紀子の気持ちを踏みにじった、と認める」


「それは勢いで本心とは違う事をしちゃった?それとも…本当に好きではなくなった?」


「好きか嫌いかって言われたら好きだよ。好きではあるけど、…オレ変なのかな?」
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