超能力者が高校生!?
勝負開始を宣言すると、2人はすぐに動き出した。白鷺はすぐに攻撃態勢へと入り、土田は守りに入った。白鷺が「ザイルプレス!」と叫ぶと、隅に置かれていた突然鉄骨が3本ほど動き出し、土田の方に飛んでいった。
「お、おい!白鷺!いくらなんでもこれは!」
「おい審判!俺の技をよく見とけ!」
「何言ってんだよ!?早く逃げろ!」
しかし土田は俺の言葉を無視し、その場に立ち尽くしていた。
「二ールストーム!」
と土田は自分の技の名前に何か付け足して、空中を切った。すると鉄骨が、風により動きが止まった。鉄骨は、土田の目の前で鈍い音を出しながら落ちていった。俺は目の前の現実に腰を抜かされていた。
「な、なんて力だ・・・」
「これだけじゃないぜ。スパルクセイバー!」
今度は土田の体から電気が放出され、それが剣のように白鷺へ狙いを定めた。どうやら土田は勝利を確信したらしく、余裕の笑みを浮かべていた。
「あばよ!部長さん!」
「さーて、どうかしら?ザイルタワー!」
なんと今度は、隅に置かれていた鉄骨がタワーのように、白鷺を取り囲った。土田から放出されたスパルクは、鉄骨にぶつかり消えていった。消える瞬間、周りには大きな電磁波が出されたのが見えた。
「おい!白鷺!大丈夫か?」
「当たり前じゃない。あたしが簡単にやられるとでも?」
「ちっ、しぶといな」
「あなたの力はこれだけ?まだまだぬるいわね」
「何をっ!」
すると土田の周りに、巨大な雲ができ始めた。部室で作ったのとは尺が全く違う。雲では雷が鳴り響き、雨も降りそうだった。
「バーディカッター!」
雲からは突然雨が降り出した。量が半端なく、音も大きかった。ただ1つ普通と違うのはその雲が通るとき、ちょつど真下の方にある鉄骨が削れていってるのだ。
「おい土田!それって・・・」
「ああ、これが雨が降るようにカッターも落ちてくるバーディカッターだ!」
「馬鹿なことはやめろ!そんなのが喰らえば白鷺もただじゃ済まないぞ!」
「上等じゃない。かかってきなさい!」
「くっ!」
まずい、2人とも本気でやるつもりだ。どうにかして止めないと・・・。



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