超能力者が高校生!?
藤沢とほとんどかみ合っていない会話を終えた俺はかばんを机に置き、今この状況下では核ミサイルの発射ボタンより危険なやつに話しかけようとしていた。これが自殺行為なのはわかるが、やるしかない。
「なあ白鷺、ちょっと来てくれないか?」
「・・・」
白鷺は、黙ったまま俺についてきた。背後霊の如くゆっくりと近づいてきた。俺が歩くのを早めると、白鷺もそうする。少し止まれば、あらかじめわかってるかのように止まる。
そんな奇妙な歩き方を続けながら、俺と白鷺は1つの部屋に辿りついた。
図書室。
ここでなら、放課後に来る生徒はまずいない。何しろ今はもう放課後だ。こんなところにわざわざ用がある生徒がいるなんて思えない。
俺と白鷺は図書室に入った。学園ということもあるのか、本の数は馬鹿みたいな数だった。一目回すだけで疲れてくる。
「で、用は何?」
「ああ、そうだったな」
白鷺も普通のしゃべり方を取り戻していった。やっぱりこうでないと。
俺はここに来るのは初めてで少し見学でもいいかと思ったが、今日はそんな気分ではないのだ。
「昨日のことだ」
「万引きのこと?」
「ああ。俺もあの後いろいろと考えたんだ」
「それは私も一緒よ。せっかく捕まえたのに、逃げられるなんて」
「そうだな」
白鷺の念力に遠慮はない。少しでも力が加えられれば、まったく身動きが取れなくなる。そんな状況で逃げられるはずがなかった。
「ねえ。あいつ、超能力者だと思う?」
「そうだな。俺もそう考えたし、あんな簡単に逃げられるなんて考えられないな」
「一体どういう能力なのかしら・・・?」
白鷺が図書室をうろうろしている間、俺はふと考えていた。
もしそいつが能力者だったとして、どうして俺たちに助けを求めなかった?超能力者がたくさん殺されているのを、あいつが能力の関係者ならわかるはずだ。白鷺が念力を使った時点で、もう白鷺は普通の人間でなくなる。それはつまり、超能力者であるということを教えている一種のサインなのだ。だが、あいつはそんなことに全く動揺せず、そして逃げたのだ。普通なら仲間にならないかとか、仲間に入れてくれみたいなことを言うに違いない。さらには俺たちの能力のことで何かをつぶやいてもいた。
誰なんだあいつは・・・?
「なあ白鷺、ちょっと来てくれないか?」
「・・・」
白鷺は、黙ったまま俺についてきた。背後霊の如くゆっくりと近づいてきた。俺が歩くのを早めると、白鷺もそうする。少し止まれば、あらかじめわかってるかのように止まる。
そんな奇妙な歩き方を続けながら、俺と白鷺は1つの部屋に辿りついた。
図書室。
ここでなら、放課後に来る生徒はまずいない。何しろ今はもう放課後だ。こんなところにわざわざ用がある生徒がいるなんて思えない。
俺と白鷺は図書室に入った。学園ということもあるのか、本の数は馬鹿みたいな数だった。一目回すだけで疲れてくる。
「で、用は何?」
「ああ、そうだったな」
白鷺も普通のしゃべり方を取り戻していった。やっぱりこうでないと。
俺はここに来るのは初めてで少し見学でもいいかと思ったが、今日はそんな気分ではないのだ。
「昨日のことだ」
「万引きのこと?」
「ああ。俺もあの後いろいろと考えたんだ」
「それは私も一緒よ。せっかく捕まえたのに、逃げられるなんて」
「そうだな」
白鷺の念力に遠慮はない。少しでも力が加えられれば、まったく身動きが取れなくなる。そんな状況で逃げられるはずがなかった。
「ねえ。あいつ、超能力者だと思う?」
「そうだな。俺もそう考えたし、あんな簡単に逃げられるなんて考えられないな」
「一体どういう能力なのかしら・・・?」
白鷺が図書室をうろうろしている間、俺はふと考えていた。
もしそいつが能力者だったとして、どうして俺たちに助けを求めなかった?超能力者がたくさん殺されているのを、あいつが能力の関係者ならわかるはずだ。白鷺が念力を使った時点で、もう白鷺は普通の人間でなくなる。それはつまり、超能力者であるということを教えている一種のサインなのだ。だが、あいつはそんなことに全く動揺せず、そして逃げたのだ。普通なら仲間にならないかとか、仲間に入れてくれみたいなことを言うに違いない。さらには俺たちの能力のことで何かをつぶやいてもいた。
誰なんだあいつは・・・?