超能力者が高校生!?

家族

平日は仕事。休日になれば、子供と遊んでいた。妻にも支えられ、そして支え、幸せな日を送っていた。わたしたちはすべてがうまく行っていた。
あの能力を持つまでは・・・。

その日は日曜日だった。いつものように子供と遊んでいた。わたしの子供は、健やかに育っていった娘である。わたしからすれば、かけがえのない宝物だった。それは妻も同じだ。何よりも大切にし、そして何よりも、愛した。
わたしの娘、光（ひかり）は、とても元気で体を動かすのが大好きだった。その日、キャッチボールをしているとわたしが強く投げたせいか、遠くまで飛んで行ってしまった。
「すまない光ー」
「大丈夫だよー、光が取って来るー」
6才にもなっていた光は、わたしが投げたボールを快く拾いに行ってくれた。
「あなた、ちょっと力が入り過ぎじゃない？」
そう言うのは、わたしの妻の秋子（あきこ）だ。公園の木の陰で見ていた秋子は笑いながらそう言った。
「ちょっとな、ストレスかもしれない」
「あら、どうして？」
「何でもないさ」
そう言い終えると、光が戻ってきた。
「おとうさーん！」
「おお、よく取って来たなー光ー！」
「ふふ、親バカね、あなたも」
そういう風にして、日曜日が過ぎていった。
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表紙・目次

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