超能力者が高校生!?
「おかしいなあ」
光は学校に行き、秋子はもう仕事に行った。わたしももう行くはずだったんだが、今日は事情が違った。
先ほどテーブルの脚に足指をやられ、絆創膏を貼ろうとしたが傷口が見当たらない。少し触れるとやはりズキズキするんだが、傷口がわからない。これでは治療のしようがない。
「しまった、そろそろ急がないと」
時計を見ると、もう8時半を過ぎていた。わたしの出勤時間は9時までだ。早く向かわなければ。ズキズキする足指をよそに靴下を無理やりに履き、仕事へと向かった。
仕事にはギリギリ間に合った。いつものデスクに座り、仕事をてきぱきと済ませておいた。こういう仕事は何年も続けていると、勝手に体が覚えていてくれる。おかげで光への誕生日プレゼントのことをじっくり考えながら仕事ができた。今日が本番だ。
準備は万端というわけではないが何もしていないわけでもない。今日それがはっきりするのだ。
午前の仕事を終わらせ、わたしは1人で定食屋に向かった。わたしには同僚がおらず、だからと言って先輩や後輩と一緒に昼食を食べるというのも・・・。
「へいお待ち」
大将からカレーうどんがわたしの所に出された。定番であるが、わたしの大好物である。あの、うどんをすするときの汁が飛び出そうなスリルを味わいながら食べるのがわたしのスタイルだ。
「では、いただきます。えっと、お箸お箸・・・」
いつもの場所にお箸はあるが、いつもの場所にあるはずのものがなかった。
お箸はあった。だが取れなかった。お箸はあった。そして取れた。
お箸はあった。だが手がなかった。お箸が浮いている。
「うわー!」
思わず叫んでしまった。周りの客をこっちを見ているが、そんなのは気にならなかった。手がないのだ、それを目の前で見れば誰だってパニックになる。わたしは思わずポケットに手を突っ込んでいた。お箸は落ちていた。さっきまでこいつが浮いていたのだ。わたしはゆっくりとポケットから手を出した。
手は・・・あった。
私は胸をなでおろし、そのまま料金を払い店を出た。
わたしが店を出たとき、大将は首をずっとかしげていた。
光は学校に行き、秋子はもう仕事に行った。わたしももう行くはずだったんだが、今日は事情が違った。
先ほどテーブルの脚に足指をやられ、絆創膏を貼ろうとしたが傷口が見当たらない。少し触れるとやはりズキズキするんだが、傷口がわからない。これでは治療のしようがない。
「しまった、そろそろ急がないと」
時計を見ると、もう8時半を過ぎていた。わたしの出勤時間は9時までだ。早く向かわなければ。ズキズキする足指をよそに靴下を無理やりに履き、仕事へと向かった。
仕事にはギリギリ間に合った。いつものデスクに座り、仕事をてきぱきと済ませておいた。こういう仕事は何年も続けていると、勝手に体が覚えていてくれる。おかげで光への誕生日プレゼントのことをじっくり考えながら仕事ができた。今日が本番だ。
準備は万端というわけではないが何もしていないわけでもない。今日それがはっきりするのだ。
午前の仕事を終わらせ、わたしは1人で定食屋に向かった。わたしには同僚がおらず、だからと言って先輩や後輩と一緒に昼食を食べるというのも・・・。
「へいお待ち」
大将からカレーうどんがわたしの所に出された。定番であるが、わたしの大好物である。あの、うどんをすするときの汁が飛び出そうなスリルを味わいながら食べるのがわたしのスタイルだ。
「では、いただきます。えっと、お箸お箸・・・」
いつもの場所にお箸はあるが、いつもの場所にあるはずのものがなかった。
お箸はあった。だが取れなかった。お箸はあった。そして取れた。
お箸はあった。だが手がなかった。お箸が浮いている。
「うわー!」
思わず叫んでしまった。周りの客をこっちを見ているが、そんなのは気にならなかった。手がないのだ、それを目の前で見れば誰だってパニックになる。わたしは思わずポケットに手を突っ込んでいた。お箸は落ちていた。さっきまでこいつが浮いていたのだ。わたしはゆっくりとポケットから手を出した。
手は・・・あった。
私は胸をなでおろし、そのまま料金を払い店を出た。
わたしが店を出たとき、大将は首をずっとかしげていた。