夜空の下で
気がつくと朝になっていた。
体が重くて、目を開けると月夜が私を抱きしめていた。
上半身裸の月夜。
私昨日月夜と…。
まだ頭が混乱する。
月夜が豹変して狼になって私を食べた。
一言で言うとそんな感じ。
私達、両想いなのかな?
…『好き』って、言ってない気がする。
とたんに不安になってきた。
月夜手慣れてたし、私遊ばれただけ?!
…あっ!
私は肝心なことを忘れていた。
「昨日の夜、月見てない…」
毎日の日課で忘れた日なんて一度もなかったのに。
「起こしたのに俺に寝ながら抱きついてきた陽菜が悪い」
月夜が隣で声を出す。
私が月夜抱きついてきた…?
───!!!
そういえば昨日月夜に抱いたまま寝ちゃってたんだ!
カァーと顔が熱くなる。
「せっかく今まで理性保ってたのに」
頬を可愛らしく膨らませる月夜にドキっとする。