夜空の下で
2nd
゚*キス
あれから一週間。
私達が付き合っているのは学校中に伝わった。
女嫌いの王子の月夜。
いつも空を観測してるただの平凡少女の私。
天と地の差。
月とすっぽんの私達。
誰もが驚くカップルに私も驚く。
だって月夜、女子に興味ないと思ってたのに。
「陽菜…キスしたい」
これが口癖の男の子になったなんて…!
「でもここ学校…」
「関係ない。
俺が今したいからするの」
我が侭で甘えん坊なところは変わらないみたい。
「…ぁ」
重なる熱に逆らえず、
ところ構わず迫ってくる月夜を受け入れてしまう。
惚れた弱味ってヤツなのかな?
そんな私達を見て咲稀ちゃんは一言、
「人は恋をするとここまで変わるものなのね」
って言った。
すると月夜は子供のように頬を膨らます。
「俺はずっと前から陽菜とこうしたかったの!
今まで我慢したんだから当たり前だろ?」
って言って咲稀ちゃんの前でも私の唇を奪う。