†正しい王様の在り方†~Fake!!(フェイク)外伝~
【うまい話】
「…それにしても気持ちいい位の喰いっぷりだなぁ。」
レオルドは次々と料理を平らげていく二人の様子に目を見張り、感嘆の声をあげた。
「ええ…ここ二日ばかり食事もままならなくて…。」
「私達は、小悪党を退治しながら…それで得た報酬で旅を続けてきたんだけど…この国へ近づくにつれて悪党に出会う確率がすっかり落ちたんだ。ここで少しでも分のいい仕事を探さないと次の街へ向かうこともできない。」
「…まぁ、そうだろうな。ベリエルは北国でも特に治安がいい。物騒な話はまず聞かないからな…。」
「ああ、成る程…あ、フェイ “口の端にクリームが…。”」
レオルドの言葉に相づちを打ちながら、アベルは自らの口の端を指差し、フェイに小声で囁いた。
フェイは慌てふためき、デザートのクリームをナプキンで拭った。
そんな二人の様子を見て、レオルドが唐突に尋ねた。
「ところで、アンタらの旅ってハニームーンか?」
ブヘッ
フェイは飲んでいた紅茶を吹き出し、激しくむせた。
そんな彼女の背をさすりながら、アベルは答えた。
「はい!」
「違う!」
同時に答えた二人の声が、絶妙なハーモニーを奏でた。
レオルドは次々と料理を平らげていく二人の様子に目を見張り、感嘆の声をあげた。
「ええ…ここ二日ばかり食事もままならなくて…。」
「私達は、小悪党を退治しながら…それで得た報酬で旅を続けてきたんだけど…この国へ近づくにつれて悪党に出会う確率がすっかり落ちたんだ。ここで少しでも分のいい仕事を探さないと次の街へ向かうこともできない。」
「…まぁ、そうだろうな。ベリエルは北国でも特に治安がいい。物騒な話はまず聞かないからな…。」
「ああ、成る程…あ、フェイ “口の端にクリームが…。”」
レオルドの言葉に相づちを打ちながら、アベルは自らの口の端を指差し、フェイに小声で囁いた。
フェイは慌てふためき、デザートのクリームをナプキンで拭った。
そんな二人の様子を見て、レオルドが唐突に尋ねた。
「ところで、アンタらの旅ってハニームーンか?」
ブヘッ
フェイは飲んでいた紅茶を吹き出し、激しくむせた。
そんな彼女の背をさすりながら、アベルは答えた。
「はい!」
「違う!」
同時に答えた二人の声が、絶妙なハーモニーを奏でた。