†正しい王様の在り方†~Fake!!(フェイク)外伝~
【騎士…現る!】
グロォォォォォッ
キマイラは激痛に叫び声をあげ、フェイをなんとか振り落とそうと暗闇の中を無茶苦茶に走り出した。
「くそっ!負けるもんかぁぁぁっ!」
フェイの雄叫びが暗い穴の中に木霊する。
ドガッ
キマイラが後ろ足を跳ね上げ、フェイの身体を宙に飛ばした。
(しまった!)
剣の柄を掴んでいた手がすっぽ抜け、フェイの身体は宙を舞った。
再びとんぼを切りなんとか着地した彼女は短く息をついた。
「フェイ!大丈夫か!」
「ああ、大丈夫だ…でも、剣がまだ奴に突き刺さったままだ。戦うべき武器がない。」
フェイとレオルドは背中合わせに立ち上がると、キマイラの消えた気配を探し出そうと神経を尖らせた。
「なんだ…フェイ、お前震えてるじゃないか。」
背中の温もりを通して、レオルドの身体にフェイの身体の震えが伝わってきた。
「化け物との戦いがこんなに恐ろしいとは…甘く見ていたよ。」
「ふぅん。強がりを言っていてもお前も女だなぁ…惚れちゃいそう♪」
「バカッ!死ぬか生きるかの大事なときに何を…!」
「…だから言うんだよ。守るべき者がいれば、男はソイツの為に全霊をかけて戦えるだろ?」
暗闇に、レオルドの青い瞳がキラリと輝いた。
「それにフェイ、お前はアベルが好きなんだろう?生きてもう一度アイツに会いたいだろ?」
「…うん。」
「だったらやることは一つ!希望を捨てずに戦うだけだ。」
そう言うと、レオルドはフェイにロッドを渡した。
キマイラは激痛に叫び声をあげ、フェイをなんとか振り落とそうと暗闇の中を無茶苦茶に走り出した。
「くそっ!負けるもんかぁぁぁっ!」
フェイの雄叫びが暗い穴の中に木霊する。
ドガッ
キマイラが後ろ足を跳ね上げ、フェイの身体を宙に飛ばした。
(しまった!)
剣の柄を掴んでいた手がすっぽ抜け、フェイの身体は宙を舞った。
再びとんぼを切りなんとか着地した彼女は短く息をついた。
「フェイ!大丈夫か!」
「ああ、大丈夫だ…でも、剣がまだ奴に突き刺さったままだ。戦うべき武器がない。」
フェイとレオルドは背中合わせに立ち上がると、キマイラの消えた気配を探し出そうと神経を尖らせた。
「なんだ…フェイ、お前震えてるじゃないか。」
背中の温もりを通して、レオルドの身体にフェイの身体の震えが伝わってきた。
「化け物との戦いがこんなに恐ろしいとは…甘く見ていたよ。」
「ふぅん。強がりを言っていてもお前も女だなぁ…惚れちゃいそう♪」
「バカッ!死ぬか生きるかの大事なときに何を…!」
「…だから言うんだよ。守るべき者がいれば、男はソイツの為に全霊をかけて戦えるだろ?」
暗闇に、レオルドの青い瞳がキラリと輝いた。
「それにフェイ、お前はアベルが好きなんだろう?生きてもう一度アイツに会いたいだろ?」
「…うん。」
「だったらやることは一つ!希望を捨てずに戦うだけだ。」
そう言うと、レオルドはフェイにロッドを渡した。