†正しい王様の在り方†~Fake!!(フェイク)外伝~
「ふぅ…とんでもない国王様だったな。」
「ええ。でも、この国はこれからも繁栄しますよ。」
「うん。」
「ねぇ、アベル…髪…切っちゃったんだね。あの長い髪、凄く似合ってたのにな。」
フェイは、首筋もあらわになったアベルの短い髪を見て小さく言った。
「ええ、実はこの街へくる途中もず~っと考えていた事だったんですよね。あちこちの街に寄る度にトラブルに巻き込まれるのもそろそろ卒業したかったし…何よりも男としてのけじめをつけたかったんです。今回のことはいい機会でしたよ。」
アベルは答えると、軽くなった頭をフルフルと振り照れくさそうに笑った。
「さあ、帰りましょう。」
「うん。」
二人は宿へ向かって歩き出した。
「それにしても…最後の口づけは余計でした。」
少し不機嫌そうにアベルが呟く。
「え?」
「いえ…何でもありません。」
「ああっ、もしかして…今、アベルってばレオルドに嫉妬した?」
「フェ、フェイ!」
珍しく動揺し、頬を朱に染めアベルが必死に弁明する。
その様子を満足そうに見つめ、フェイはニッコリと微笑んだ。
(今の私はこれでいい。昨日よりも今日…今日よりも明日…不器用だけどそんな風にアベルを好きになって…そして…。)
そう胸の中で呟くと、フェイは街の灯りを見つめ叫んだ。
「さぁて、今夜は美味しい物を沢山食べてゆっくり風呂に入ろう!」
「そうですね!」
満天の星空に恋人達の楽しげな会話がいつまでも響いた。
「ええ。でも、この国はこれからも繁栄しますよ。」
「うん。」
「ねぇ、アベル…髪…切っちゃったんだね。あの長い髪、凄く似合ってたのにな。」
フェイは、首筋もあらわになったアベルの短い髪を見て小さく言った。
「ええ、実はこの街へくる途中もず~っと考えていた事だったんですよね。あちこちの街に寄る度にトラブルに巻き込まれるのもそろそろ卒業したかったし…何よりも男としてのけじめをつけたかったんです。今回のことはいい機会でしたよ。」
アベルは答えると、軽くなった頭をフルフルと振り照れくさそうに笑った。
「さあ、帰りましょう。」
「うん。」
二人は宿へ向かって歩き出した。
「それにしても…最後の口づけは余計でした。」
少し不機嫌そうにアベルが呟く。
「え?」
「いえ…何でもありません。」
「ああっ、もしかして…今、アベルってばレオルドに嫉妬した?」
「フェ、フェイ!」
珍しく動揺し、頬を朱に染めアベルが必死に弁明する。
その様子を満足そうに見つめ、フェイはニッコリと微笑んだ。
(今の私はこれでいい。昨日よりも今日…今日よりも明日…不器用だけどそんな風にアベルを好きになって…そして…。)
そう胸の中で呟くと、フェイは街の灯りを見つめ叫んだ。
「さぁて、今夜は美味しい物を沢山食べてゆっくり風呂に入ろう!」
「そうですね!」
満天の星空に恋人達の楽しげな会話がいつまでも響いた。