†正しい王様の在り方†~Fake!!(フェイク)外伝~
レオルドが城を抜け出した頃…ウリエル通りをひときわ人目を引く、一組の男女が歩いていた。
一人は、小麦色の肌に薄い茶色の髪、意志の強そうな緑色の瞳が印象的な長身の青年。
その傍らには、山の頂に降る雪の様に白い肌に、金糸の様な髪、聡明な輝きを湛えたライトグリーンの瞳が更に可憐な容姿を際立たせている美少女。
一目で旅人とわかる格好の二人を、ベリエルの民は物珍しそうに見つめていた。
…と言うよりも…人々は少女の美しさに目を奪われていた。
「なあ…。どうやらこの街の奴らも勘違いをしてると思わないか?」
青年が押し殺した低い声で、少女に囁く。
「そのようですね。でも、こんな事はいつもの事でしょう?別に気になりませんよ。それよりも、フェイ…寒いんだね?鼻の頭が真っ赤です。」
「アベル!」
少女の悪戯っぽい笑顔に、フェイと呼ばれた青年はまごつきたじろぐ。
「ふふふっ、さぁ…これで少しは暖かくなる。」
アベルと呼ばれた少女は、グイッと彼の手を引っ張り自らの上着のポケットにその手を引き入れた。
一人は、小麦色の肌に薄い茶色の髪、意志の強そうな緑色の瞳が印象的な長身の青年。
その傍らには、山の頂に降る雪の様に白い肌に、金糸の様な髪、聡明な輝きを湛えたライトグリーンの瞳が更に可憐な容姿を際立たせている美少女。
一目で旅人とわかる格好の二人を、ベリエルの民は物珍しそうに見つめていた。
…と言うよりも…人々は少女の美しさに目を奪われていた。
「なあ…。どうやらこの街の奴らも勘違いをしてると思わないか?」
青年が押し殺した低い声で、少女に囁く。
「そのようですね。でも、こんな事はいつもの事でしょう?別に気になりませんよ。それよりも、フェイ…寒いんだね?鼻の頭が真っ赤です。」
「アベル!」
少女の悪戯っぽい笑顔に、フェイと呼ばれた青年はまごつきたじろぐ。
「ふふふっ、さぁ…これで少しは暖かくなる。」
アベルと呼ばれた少女は、グイッと彼の手を引っ張り自らの上着のポケットにその手を引き入れた。