最後の着信メロディ
着信と再会
音は確かに、少し離れたドーム型の遊具のあたりから聞こえています。
私はその音に、今度は耳を疑いました。
いろいろ考えすぎて頭がおかしくなったのかと疑いさえしました。
その音は、昔私も使っていた、マキトの作った着信メロディでした。
一昔、といっても10年もしないくらい前のこと、携帯には着メロ製作機能がありました。
今のように、ボイスや実際の曲なんて夢のまた夢、ダウンロードする曲ですらチープな電子音の組み合わせでした。
そのころのマキトは、まだ2色しか出ない携帯の画面に向かって、四六時中音符を打ち込んでいました。
自分と、私のためだけの着メロだといって短い曲を作って、打ち込んでは微調整を繰り返していました。
しばらくして出来上がったそれは、長い間私達の携帯から響いていました。
日々進化し、新しい機能がついた機種が発売される中、私達は頑なに、その曲のためにボロい携帯を使っていました。
忘れられない、忘れるはずのないメロディでした。
私はその音に、今度は耳を疑いました。
いろいろ考えすぎて頭がおかしくなったのかと疑いさえしました。
その音は、昔私も使っていた、マキトの作った着信メロディでした。
一昔、といっても10年もしないくらい前のこと、携帯には着メロ製作機能がありました。
今のように、ボイスや実際の曲なんて夢のまた夢、ダウンロードする曲ですらチープな電子音の組み合わせでした。
そのころのマキトは、まだ2色しか出ない携帯の画面に向かって、四六時中音符を打ち込んでいました。
自分と、私のためだけの着メロだといって短い曲を作って、打ち込んでは微調整を繰り返していました。
しばらくして出来上がったそれは、長い間私達の携帯から響いていました。
日々進化し、新しい機能がついた機種が発売される中、私達は頑なに、その曲のためにボロい携帯を使っていました。
忘れられない、忘れるはずのないメロディでした。