最後の着信メロディ
3年前-マキト-
「余命、半年です」
俺は医者の言葉につい笑ってしまった。
「まことに残念ですが、手遅れでした」
今度は顔に手をあてて爆笑してしまう。
冗談にしても笑えないとはよく言うが、本当だったら笑えるんだな、そう思った。
ひとしきり笑い終えるのを、医者は待っていた。
ひょっとすると、これは案外メジャーな反応なのかもしれない。
大きく息を吐いて、両手で顔を覆う。
俺は、歯を食いしばってそのまま顔を締め付けた。絶望が涙にならないように、必死に締め付けた。
俺は医者の言葉につい笑ってしまった。
「まことに残念ですが、手遅れでした」
今度は顔に手をあてて爆笑してしまう。
冗談にしても笑えないとはよく言うが、本当だったら笑えるんだな、そう思った。
ひとしきり笑い終えるのを、医者は待っていた。
ひょっとすると、これは案外メジャーな反応なのかもしれない。
大きく息を吐いて、両手で顔を覆う。
俺は、歯を食いしばってそのまま顔を締め付けた。絶望が涙にならないように、必死に締め付けた。