ハリなしハリネズミ
「こ、こんにちは」
ガムはワニのあまりの大きさにおびえながらもちゃんとあいさつをしました。
「君はあっちの森に住んでいるハリネズミじゃないのかい?」
「そ、そうだよ」
ガムはふるえる体をおさえることができませんでした。
「まだ子供なのに森から一人で出てくるなんて勇気があるね」
「ま、まぁね」
やわらかいハリの先がこきざみに動くのをワニが見て言いました。
「どうしたんだい? ふるえているよ」
「えぇと、カゼをひいたのかもしれないな」
ガムはヘックションとくしゃみをするマネをして、はなをズルズルとすするふりをしました。
「そいつはいけないな。どれ、オレがみてやるよ」
と、ワニが顔を近づけてきました。
うわっ、とガムがのけぞるとワニは不思議そうににらみ付け
「どうして逃げるんだい? オレが君を食べようとするわけないだろう」
と、あごの下を手でさすって言いました。
「な、なんで?」
後ずさりながら、ガムは聞きました。
「ハリネズミなんか食おうとしたら、ハリがささってこっちが大けがしちまうだろ?」
ワニはガムを一飲みできるくらい大きな口を開けて言いました。
「そうだった、そうだよね」
ガムは取りつくろうように、ワニの意見に賛成しました。
「それにオレはとっても親切なワニなんだ。見た目が怖いからみんな逃げちまうけど」
とさびしそうに言いました。
「それじゃあ、森の動物たちをおそったりしないの?」
「オレはそんなことしないよ。そういうことをするのは他のワニさ」
ガムはホッとしました。
「実はぼく、ハリがかたくできないんだ。だからここの冷たい川に入ってハリをかたくしようとしているんだ」
「そうだったのか。でも、それはいいアイデアだな。オレも手伝ってやるよ」
と、ワニは川の中に入っていきました。
「おぼれないで入れるかい? 今なら他のワニもいないから安心だよ」
ワニがスイスイと泳いで見せて、ガムも喜んで川に飛び込みました。
ガムはワニのあまりの大きさにおびえながらもちゃんとあいさつをしました。
「君はあっちの森に住んでいるハリネズミじゃないのかい?」
「そ、そうだよ」
ガムはふるえる体をおさえることができませんでした。
「まだ子供なのに森から一人で出てくるなんて勇気があるね」
「ま、まぁね」
やわらかいハリの先がこきざみに動くのをワニが見て言いました。
「どうしたんだい? ふるえているよ」
「えぇと、カゼをひいたのかもしれないな」
ガムはヘックションとくしゃみをするマネをして、はなをズルズルとすするふりをしました。
「そいつはいけないな。どれ、オレがみてやるよ」
と、ワニが顔を近づけてきました。
うわっ、とガムがのけぞるとワニは不思議そうににらみ付け
「どうして逃げるんだい? オレが君を食べようとするわけないだろう」
と、あごの下を手でさすって言いました。
「な、なんで?」
後ずさりながら、ガムは聞きました。
「ハリネズミなんか食おうとしたら、ハリがささってこっちが大けがしちまうだろ?」
ワニはガムを一飲みできるくらい大きな口を開けて言いました。
「そうだった、そうだよね」
ガムは取りつくろうように、ワニの意見に賛成しました。
「それにオレはとっても親切なワニなんだ。見た目が怖いからみんな逃げちまうけど」
とさびしそうに言いました。
「それじゃあ、森の動物たちをおそったりしないの?」
「オレはそんなことしないよ。そういうことをするのは他のワニさ」
ガムはホッとしました。
「実はぼく、ハリがかたくできないんだ。だからここの冷たい川に入ってハリをかたくしようとしているんだ」
「そうだったのか。でも、それはいいアイデアだな。オレも手伝ってやるよ」
と、ワニは川の中に入っていきました。
「おぼれないで入れるかい? 今なら他のワニもいないから安心だよ」
ワニがスイスイと泳いで見せて、ガムも喜んで川に飛び込みました。