ジェンガたちの誤算

こんな形で始まった【合コン】は、私にとって予想以上のものをもたらした。

私が部屋に入ると、照れたように笑い
「あ、どうも」と言ったのが、涼くんだとすぐに分かった。

すぐに自分の心に馴染むその顔がタイプであったこと、
見慣れないネクタイ、聞きなれない低い声、
マイクを掴む大きな手のひら、すべてが恋をするのに十分な要素だった。
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