ジェンガたちの誤算
憧れの生徒会室
放課後、生徒会室で、学園祭のバザーで売れ残った古本を整理しながら、
そのうちのいくつかを鞄に入れて生徒会室を出ようとすると、
参考書を読んでいた高校の会長が顔を上げて私に言った。
「職権濫用?」
「え、あ、はい、あの」
やばい、と思って口ごもった私は鞄を置いて中の本を出そうとした。
「はは、冗談冗談、ご苦労様でした」
内心ふぅとため息をついて、「失礼します」と言って礼をした。
「ねぇ?中1の桃子ちゃんだよね」
ただの生徒会委員だった私は、自分よりも5つも年上の対馬先輩が憧れだった。
うちの学校は、中高一貫の女子高で、
生徒会や部活はほとんどが一貫で活動している。