私13、君16。


「なーんだ、裕志か。」

声が裏返った自分が恥ずかしかった。

金本裕志(かねもとゆうし)13歳。

おさななじみ。

「なーんだ、ってなんだよ!

せっかくカッコいい声で言ったのに」

ちなみに、ナルシ。

「もう、今から忙しいから。じゃあね!」

全く忙しくないけど、

「お前、忙しいんだ??…ニヤ」

ぶるぶるッ
 
鳥肌が立った。

「い、忙しいよっ!!」

しまったぁー。
 
ついパニくって噛んでしまった…

「嘘だろ。

忙しくないんだったら俺についてこい!」

まさか、まさかのいつもの…

  

「次、何歌おっか?」

カラオケ。

私が音痴なの知ってるくせにー

裕志の馬鹿!!


-3時間後-

「飽きた。帰ろうぜ、美紀。」

「はーい。」

  

「あ。」

「どーしたの?裕志。」

「プリ撮ろ!」

「は!?裕志、嘘でしょ!!」

  

  

  

< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop