アリと王女
何はともあれ、無事?に到着。
そして今に至るー
『何から話せばいいんだろ…』
『そんなの、アリの事に決まってるじゃない』
『わぁ…王様を呼び捨てにした人は初めてみたよ』
『……』
なんだか、ヒナリからの視線が痛い。
呼び捨てって相当まずかったのかしら…
そんな事を考えながら、ヒナリの方をそろっと横目で見てみた。
あっ…
黒ゴマみたいな目がギラギラと光っている。
わたしって、たぶん睨まれてるのよね…
あら?
そういえば、ヒナリって婚約者がなんか…
『ヒナリって婚約者なの?』
『えっ…は、はぁ?!』
あっ…図星だ
もともと黒い顔が、さらに黒くなってゆく。
たぶん、照れているんだろう