アリと王女

『ねぇ…貴方、アリの王様でしょ?』


『ええ、ええ。そうとも!正真正銘の王様ですよ』


夕日で目がキラキラと輝く。


『じゃあ…ヒナリって女の子知ってるわよね?婚約者なんでしょ』



何故かアリの王様は黙ってしまった。


困惑した顔でこっちを見つめる。



『ー…それはヒナリから聞いたのですか?』


『ええ、そうよ』



王様は、やっぱり…と小声で呟いた。



ーなぜそんなに困ってるんだろう


< 37 / 45 >

この作品をシェア

pagetop