アリと王女
ーよし。きっぱり言っちゃいましょう!
…もし言ってしまったらアリの王様、落ち込んじゃうのかしら
ーううん。
相手はアリなんだから別にいいじゃない
『ねぇ、聞いて!』
すると、王様が話しを遮った。
『少々お待ちを。ーああもうこんな時間だ…。エルダさん、私は戻らなければなりません』
こんなときに??
『…何処へ?』
『あー…それはですね…モゴモゴ…』
えっ?何言ってるか聞こえないわよ
王様が何度喋っても、肝心なところがモゴモゴ言ってて聞こえない。
『すみません。私、口塞ぎの呪文をかけられていて、これ以上喋ることが出来ないのですよ』
『呪文?』