双子クンとメガネっ娘

―――放課後―――

「ひーめチャン!!一緒に帰ろ~?」
「・・・・・」

いつまで続くの?諦めろよ。

「姫ー??聞いてるの?」

今までシカトをしてきたが“ひめ”と言われるのには、虫唾が走った。

「煩い。姫って呼ぶな」

周りに居たクラスの奴が一斉に驚いた。
それもそのはず。
同じクラスなのにも関わらず、私語を聞けるのは奇跡に近い。

「わかったよぅ・・・。お姫様」

神谷環・・・てめぇ。

「いい加減にして!!!迷惑してんの気づかない??私に構わないで!!!!」

そう言って、私は教室を出た。
後ろから、声がした。

「おい、待てよ!!黒姫ッ!!!」

神谷皐月だ。
私の腕を掴みながら、言葉を口にした。

「今の・・・どういう意味?」
「そのまんまだよッ!!それとも、わからない?」

私は、嫌味ったらしく言い放った。
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