絵画
最近、病院の壁にずっと以前からかかっていた絵に目が引かれた。

Jean Pierre 某の作品だ。

淡彩で描かれた河口の風景が静かでいい。

私は、中学時代、画家になりたかった。

当時は19世紀後期印象派と呼ばれる光の画家たちの絵に夢中だった。

モネやルノワール、ロートレック。点描のスーラにもだんだん惚れていった。

母が好きだといって教えてくれたウッドは、鋭い観察眼で描かれたその風景の美しさの虜になった。

ドガや荒々しいゴッホもまた衝撃的だった。

上野の西洋美術館までわざわざ展覧会を見に行った。

絵の中のモンマルトルやムーランルージュへ思いを馳せたりもした。

多分、今でも一番すきなのはモネとウッドだ。


高校進学を機に、結局将来絵描きで生きていけるほどの才能がなさそうだと気づいたこともあって、それ以来ずっと絵から遠ざかって生きてきた気がする。

教員などという忙しい生業のせいで絵を見る楽しさを思い出す機会も余りなかった。

病院の待合室のこの絵。

年末に新聞に載っていた立体複製の絵。

以前勤めたいた学校には、ロートレックやモネの本物が廊下や階段にかけてあった。

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