手をつないで
私は…顔も中の下ぐらい



性格は…地味



「はーあ…どうすればモテるんだろう。」



「そーんなの人ソレゾレ。好きな人見つけてから、その人好みの人になっていきなさい。」



今日何回目の溜息だろう。



大きく溜息を漏らす私の頭を、真希が優しく教科書で叩く。



…−真っ当な意見を述べる真希が



少し大人にみえて悔しかった。



「…ソだね。焦って苦い恋しないように頑張んなきゃッ」



そんな真希に対する嫉妬心を隠しながら



私はヘラっと笑う



…−真希は良い人



いつもふざけているぶん



たまに魅せる優しさがとても目立ってみえる。



そんな真希だから、モテるのは仕方ないのかもしれない。


「んっ 頑張れ!!チサ!!」

歯をちょっとだけ出して笑う真希は、やっぱり美人さんだった…










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