手をつないで





「まあ…あんまりウチらのクラス良い男はいないな…」




さっきまでにこやかに笑っていた真希は今度は苦笑いをしながら喋り出した。



確かに…私達のクラスは



男女仲が悪くて



いつも分裂している





でも…




「だからこそ恋人ができた時の喜びと驚きが大きくなるのだと思いませんか!?真希さん!!」





「ま。それもそうだねえ……で、好きな人はいないらしいけど、『付き合っても良い』くらいの人もいないの?」





真希は小さく
ていうかなんで敬語…
と言った後に
興味津津な顔をして私に尋ねてきた


「えー…そんなのわからないよお」




「じゃあっじゃあっ上原潤は!?クラスの中の男子では、優しいほうだと思うっ」




「えー?上原ー?なんか存在感ないじゃん…」




「そおー…?じゃあ、常咲人っ!顔がかっこいいっ」




「不良じゃん。不良はイヤ。」




「あー!!もう!!理想たけえーんだよ!!失恋女王森永千里!!」





「ちょっ!!酷ー!!かなり傷ついた今!!」






次々と真希の意見を却下する私に




とうとう真希がキレた



机をバンバンと叩きながら




私に怒鳴りつけてくる




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