藍色ブリティシュ
~ヘンゼルの視点で進むプリシッラの攻撃権~
プリシッラさんは辞書を構えるや(サンドリヨン)姉さんに、
「メガネ外した方がいいですわよ。危険ですから。」
と忠告し、辞書をさながら伝説のフットボール選手と言っても過言じゃないサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)のQBジョー・モンタナのように構えた。
そして彼女はWRに光速ロングパスをするかのように辞書をコーフに放り投げた。
どぐしっ!
ギャポーっ!!響くコーフの絶叫。
そう。彼女の手元を離れた辞書は、彼女の手元を離れてからだいたい0.9秒後にコーフのカメラアイに直撃し、カメラアイを中心にコーフのボディの装甲はスゴいヘコみを見せていた。
神速のロングパスと恐るべき破壊力を前に観客は静まり返っていた。
グレーテルは驚きを隠し切れてない眼で言葉を失い、グレーテルの親友であるところのヘカテーにエヴァまでもが立ちすくんでいた。
「スゴい!!スゴすぎ・・・」
ズバーン!
「ヘブァァッ!!!?」
姉さんのセリフが終る前に辞書の付録であろうQB名鑑なる冊子が恐るべきスピードで姉さんの顔に直撃した。あっ!まさかプリシッラさんのあのセリフはこれのためだったのか!?
パタン・・・キゥ
姉さんは眼を回し鼻血を流しつつ倒れた。てゆーかいつの間に付録を・・・?まさか辞書と一緒に投げたのか?なっ!!
プリシッラさんの眼は全てをボクに語っていた。みんなが辞書でコーフが撃破されてそこに視線が集まってる間に投げたのか!!それも風速やらを計算して姉さんに当たる計算したのかよ!!あの東洋人系の狙撃手ゴルゴみたいなお嬢だよ。計算してこんなするとか。
「フフフ・・・この前私より目立ったからこうなりましたのよ。オ~ホッホッホッホッ♪」
フフフ・・・!?連載初期のゴルゴ!?そのあたりのゴルゴの笑いに(今のゴルゴは笑わないしあんましゃべんない)お嬢笑いがミックスされたのって・・・なんかアレだなや・・・。
「サンドリヨンさん、あなた前に勝者であるこの私より目立ったからこうなりましたのよ。オ~ホッホッホッ♪」
とんでもないお嬢だ。ニヤリとしてそんなこと言ってるや。
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