藍色ブリティシュ
ここはちゆりさんじゃなくてボクヘンゼルの視点でお送りします。ここにちゆりさんいないから。
「姉様、ちょっと確認したいことがあるんだけど。」
「ん~、どんなこと?クイズの答えは教えないよん♪」
「ご馳走って、ラーメンも出る?」
え?真剣な眼でした質問はラーメン出るかどうか?あぁ、グレーテルってラーメンのこだわりスゴかったよな。
「え?出るわよ。」
「それ、何ラーメン?」
「えっと、ミソかトンコツだよ。」
「姉様の春原!!」
パコーン☆
グレーテルの平手打ち(左手の添え手つき)が姉さんを襲った。
今のグレーテルの怒りのボルテージなら日本代表な鎧武者っぽいメカの怒りのスーパーモードを一瞬で引き出せそうだ。つーかあのメカのスーパーモードって歌舞伎だよな。イメージ的に。
「うっひ~!?」
「正油ラーメンがないってどーゆう了見なの!?ラーメン=正油ラーメンって相場は決まってるものよ!!」
姉さん何気に付き合いいいよね、ダメージないのにあたかもダメージ受けたよーなリアクションだもんな。
激昂するグレーテルは続けて、
「ラーメンはすぐに正油ラーメンにしてちょうだい。麺は固めかバリ固で、チャーシューはイベリコ豚ので、ネギは九条ネギ。そして味たまも忘れないでよ。」
グレーテルが姉さんに出すよう要求したしたラーメンはグレーテルが好きなラーメンのメニューだった。そういえば僕はトンコツの背脂多めのギットリコッテリが好きなんだな。醤油も好きだけど。
「えぇ~っ!?それ時間的にムリなんだけど!!!」
「ムリな訳ないでしょ!!姉様は何のために大魔女になったの!?こんな時のための大魔女じゃないの!?大魔女ならラーメンを私のオーダーしたのに一瞬かつ簡単にできるんじゃないの!?」
姉さんならそんなの簡単だけどこんな時のための大魔女になった訳じゃないと思うけど、いくら姉さんの全ての思考回路が別次元にリンクしてたって。
「確かに私そんな時のための大魔女でもあるけど~、時間的にムリなんだって~。」
マジでそんな時のかよ!?
「とにかくやって!」
「それじゃメイクの時間が!」
「メイクどうせ魔法でやるんでしょ?後何分か時間あるんだからすぐにやって」
こうなったグレーテルってもう止められないんだよな。
姉さんも災難だよな~。こうなるとか。
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