俺様と落ちる恋!!??-Ⅱ-
渉さんの後ろからヒョコッと顔を出したのは…
「渉ったら大きいから何も見えないんだもん。…ってあれ?」
背は未歩より少し大きめで、黒髪ストレートの女の人がいた。
「あぁ…最悪…」
渉さんを見るとため息をついている。
てかこの女の人は一体…
「え、お、お兄ちゃん…?この人誰……「あぁあぁぁあ────!!!アナタこの前の!!」
この前?
「えっ…え!?」
未歩は何を言われているのか全くわかっていないようだ。
「ちょっと渉!?どういうことなの!?」
その人は渉さんの襟を掴んでぐらぐら揺らしている。
「ぐっ…ちょっ…ら、蘭!!落ち着けって!!」
蘭?その人は蘭っていうらしい。
「落ち着けも何もこの子と前歩いてるの見たんだから!!」
未歩を指差してそう叫ぶ。
さっきから蘭って人の言っている意味がわからない。
「え…あの〜……」
未歩もどうしていいかわかず、ただ2人が言い合うのを呆然と見ている。