あいらぶゆう~AI love YOU~
「そんなんじゃない・・・・・」
そう呟くと、あたしの頭のすぐ横に手を付いて優との距離はもっと近づいた。
「そんなんじゃ、ないんだ・・・・・」
優との距離は20センチもない。
でもあたしは
こんなに至近距離で見つめられているのにもかかわらず優から目をそらせない。
--------ドキン、ドキン、ドキン
胸が、ドキドキする
いつもだったら絶対に突き飛ばしてるのに、
今は、そんなこと出来ない。
・・・・・・したくない。
だんだん、だんだん近づく優の顔。
熱の所為かな?
頭がボーっとしてて、
あたしは優の近づく顔を見てるだけ。
ボーっとしてるのに、胸の音だけがさっきよりもやけに煩くなってくる。
そして、優との距離が20センチから、
10センチ、5センチ、3センチ・・・・・・・
優の伏せがちで、少し悩ましげな顔がすぐ目の前にある。
あたしの唇と、優の唇がもう重なる。
周りの雨の音や、波の音が聞こえなくなった気がした。