あいらぶゆう~AI love YOU~
「弁当だろ!?
はい。もう貰った! 帰れ!!」
「え~!! 優ちゃんのケチ!!」
「ケチでいい! 早く!!」
優の言葉にぷぅ~ッと膨れる波さん。
・・・・・・かわいい。
怒ってる顔も可愛いなんてどうよ?
それに・・・・・
「わかった。帰る・・・・」
「ちゃんと帰れるか? 送る?」
「ううん。大丈夫だよ!1人でここまで来たんだし」
「そっか。じゃぁ、気をつけろよ」
優がこんなに女の子に
優しいなんて
笑いかけるなんて・・・・・・
2人で話してる所を、
なんだか見てられない。
気が付いたらあたしは自分の靴を見つめていた。
「それじゃあ。
さようなら愛さん、千夏さん♪」
「バイバイ。波ちゃーん♪」
「あ・・・さようなら・・・・・・」
愛想よく返事をする千夏。
曖昧な返事をするあたし。
ペコッと頭を下げ、背中を向けて歩き出した波さん