あいらぶゆう~AI love YOU~
何故かあたしを呼ぶ男の声。
優と顔を見合わせて、
2人で後ろを振り返る。
振り返った先には、
ふわふわの茶色いネコッ毛を揺らしながら、大きなくりくりの目を輝かせてこっちに来る小柄な男の子。
「正樹くん!?」
さらに近づいてきた人は、
やっぱり正樹くんだった。
「愛ちゃん久しぶりー♪」
「ほんとに久しぶりだね。
ずいぶん会ってないからなー」
「もう夏から会ってないよ!」
「そんなに? 正樹くん大きくなったんじゃない!?」
「うん! 8センチも伸びた」
あたしの身長と同じくらいだった正樹くんは、半年と見ないうちに軽々とあたしと背を追い越していた。
見た目も少し変わっていたけど、
にっと笑った愛嬌のある笑顔はそのままだった。
「今日は、姉貴と一緒でしょ?」
「あー、そうだけど今はいないの」
「へー・・・・・・・」
きょろきょろと周りを見渡していた正樹くんの顔が、優の顔を見つめて止まった。
「で、こいつは?」