あいらぶゆう~AI love YOU~
「お疲れ」
入ってすぐ、
笑顔の千夏に向かい入れられた。
その千夏の顔を見た瞬間、
今まで出なかった涙が溢れてきた。
「あたし、ちゃんと言ったよ?」
「うん・・・・・・」
「それでも最後に
“好き”って言ってくれたの」
「うん・・・・・・・」
「辛いよぉ~・・・・」
「良く頑張ったね」
断られる痛みを知らないわけじゃない。
だって恋はしてきたから。
だけど知らないこともある。
知らなかった。
断ることがこんなに辛いなんて。
断ることがこんなにしんどいなんて。
正樹くんの想いを無駄にしないためにも、あたしは優と話し合わなきゃいけないんだ。
胸に秘めたあたしの思いを、
聞いてくれる相手がいる。
伝えられる相手がいることに、
あたしは感謝しなきゃいけないんだ。