「私」にはなかった「モノ」【実話】
夏休みになった。
また少しの平和。
小さな幸せ。
ジージーと煩い蝉の鳴き声すら静かだと思えるくらいに、教室の私に対する陰口の多重音は煩かった。
平和だ。
この時が終わらなければいいのに…
夏休みがあけた。
学校には行っていない。
やめた。
その理由は、ない。
強いて言うなら無理だった。
私にはもう教室に入る事が出来なかった。
一週間。
一度も出席しなかった。
担任が迎えに来た。
二階にある自分の部屋から「行かない。」とだけ伝えて窓を閉めた。
母が担任の話を聞いていた。
担任が帰った後、母は私に何も言わなかった。
いつもそうだった。
しばらく経ったある日。
担任は週に3回は向かえに来る。
行かないのはわかっていると思う。
でも来る。
何故か…行かないと拙いらしい。
何が?とまではよく知らないが、以前そう言っていた。
最近は慣れて、麦茶を出したりした。
今日もいつもと同じだろうと思い、麦茶を出した。
これを一杯飲んで、「これる?」と聞いて、「行かない。」と言うと担任は学校に戻っていった。
いつもは。
今日は違った。
また少しの平和。
小さな幸せ。
ジージーと煩い蝉の鳴き声すら静かだと思えるくらいに、教室の私に対する陰口の多重音は煩かった。
平和だ。
この時が終わらなければいいのに…
夏休みがあけた。
学校には行っていない。
やめた。
その理由は、ない。
強いて言うなら無理だった。
私にはもう教室に入る事が出来なかった。
一週間。
一度も出席しなかった。
担任が迎えに来た。
二階にある自分の部屋から「行かない。」とだけ伝えて窓を閉めた。
母が担任の話を聞いていた。
担任が帰った後、母は私に何も言わなかった。
いつもそうだった。
しばらく経ったある日。
担任は週に3回は向かえに来る。
行かないのはわかっていると思う。
でも来る。
何故か…行かないと拙いらしい。
何が?とまではよく知らないが、以前そう言っていた。
最近は慣れて、麦茶を出したりした。
今日もいつもと同じだろうと思い、麦茶を出した。
これを一杯飲んで、「これる?」と聞いて、「行かない。」と言うと担任は学校に戻っていった。
いつもは。
今日は違った。