「私」にはなかった「モノ」【実話】
三学期になった。
行ける時だけ学校に行って、今日は無理。と決めたら行かない。とメールした。
先生もそれで良いと言ってくれた。
甘えているのは分かっている。
でも、今の自分にはこれしか出来なかった。
ある日、いつも通り学校に行こうと道を歩いていると、横の車の運転手が話しかけてきた。
「アユミちゃん、乗ってのって~」
マツダさんだった。
車に乗り込むと、マツダさんはいつもの優しい声で私に言った。
「アユミちゃん家出るの早いね!もういないんだもん。ビックリしちゃった!」
「だって早いと誰もきてないでしょ?誰とも会わなくて済むもん。いつも教頭先生が職員玄関開けてくれるよ。」
「へぇ!」
「マツダさんこそ早いんじゃない?」
「アユミちゃんと行こうとおもったんだけどねぇ~。今日新しい子が相談室にくるよ。」
「ふぅん。」
「ほら、コバヤシさんとか。」
コバヤシちゃんはよく相談室に遊びに来る後輩だ。
大人しい子かとおもっていたが、そうでもなく、不思議な子だった。
自分の世界を持っているのだと思う。
「へぇ。あの子もか…ま、しょうがないかもね。でもあの子達頭悪いから大変だねぇ~。」
笑いながら学校に入った。
相談室の仲間が増えた。
女の子が二人。
男の子が四人。
みんな後輩だ。
そして、みんな何かしらの理由で教室になかなか行けない子達だ。
詳しくは知らない。
知る必要もない。
一緒の部屋で一緒にいる。
ただそれだけの事。
悪い子達じゃない。
むしろ良い子達だ。
私に比べたらずっと…
行ける時だけ学校に行って、今日は無理。と決めたら行かない。とメールした。
先生もそれで良いと言ってくれた。
甘えているのは分かっている。
でも、今の自分にはこれしか出来なかった。
ある日、いつも通り学校に行こうと道を歩いていると、横の車の運転手が話しかけてきた。
「アユミちゃん、乗ってのって~」
マツダさんだった。
車に乗り込むと、マツダさんはいつもの優しい声で私に言った。
「アユミちゃん家出るの早いね!もういないんだもん。ビックリしちゃった!」
「だって早いと誰もきてないでしょ?誰とも会わなくて済むもん。いつも教頭先生が職員玄関開けてくれるよ。」
「へぇ!」
「マツダさんこそ早いんじゃない?」
「アユミちゃんと行こうとおもったんだけどねぇ~。今日新しい子が相談室にくるよ。」
「ふぅん。」
「ほら、コバヤシさんとか。」
コバヤシちゃんはよく相談室に遊びに来る後輩だ。
大人しい子かとおもっていたが、そうでもなく、不思議な子だった。
自分の世界を持っているのだと思う。
「へぇ。あの子もか…ま、しょうがないかもね。でもあの子達頭悪いから大変だねぇ~。」
笑いながら学校に入った。
相談室の仲間が増えた。
女の子が二人。
男の子が四人。
みんな後輩だ。
そして、みんな何かしらの理由で教室になかなか行けない子達だ。
詳しくは知らない。
知る必要もない。
一緒の部屋で一緒にいる。
ただそれだけの事。
悪い子達じゃない。
むしろ良い子達だ。
私に比べたらずっと…