「私」にはなかった「モノ」【実話】
それから10分程経って、そろそろ待ち合わせの時間だ。
私とミワはくだらない話に笑い、時間まで待っていた。
待ち合わせ5分前。
アキラさんがやってきた。
眩しい程の笑顔でこちらに駆け寄ってくる。
「ちわっす!待った?」
「いえ、さっき来たばかりですから…あ、コレが姉のミワです。」
「どうも…」
「アキラです!宜しく!」
「じゃ、入りましょうか?」
「そうだね!お姉さん美人だねぇ~」
ミワが怪訝そうな顔をした。
彼女は可愛いとか美人だとか言われるのが嫌いなんだ。
私もわかっていたので、適当に笑って返した。
アキラさんがミワに話しかけても、ミワはその返事を私に小声で言うだけ。
私がアキラさんに話していた。
「お姉さん大人しい人なんだね!でも歌うまいねぇ~」
「だって。ミワ、そんな怯えなくても大丈夫だよ?ね?悪い人じゃないんだから…」
そう言ってもミワは私にべったりとくっついていた。
「すみません、コイツ人見知りが激しくて…」
「良いよ良いよ!歌うまいし!」
しばらくして、ようやく慣れたのか、ミワも少しはアキラさんに返事をするようになった。
その様子に、アキラさんも嬉しそうにしていた。
なんとなく面白くないな。
ミワはずっと家族や本当に仲の良い友達と以外はほとんど喋らないのに…
と、面白くない理由を見つけた。
くだらない…
そう思ってその場を楽しんだ。
後になって気づくのだろう。
この時の苛立ちは別に向けられていたのだと。
私とミワはくだらない話に笑い、時間まで待っていた。
待ち合わせ5分前。
アキラさんがやってきた。
眩しい程の笑顔でこちらに駆け寄ってくる。
「ちわっす!待った?」
「いえ、さっき来たばかりですから…あ、コレが姉のミワです。」
「どうも…」
「アキラです!宜しく!」
「じゃ、入りましょうか?」
「そうだね!お姉さん美人だねぇ~」
ミワが怪訝そうな顔をした。
彼女は可愛いとか美人だとか言われるのが嫌いなんだ。
私もわかっていたので、適当に笑って返した。
アキラさんがミワに話しかけても、ミワはその返事を私に小声で言うだけ。
私がアキラさんに話していた。
「お姉さん大人しい人なんだね!でも歌うまいねぇ~」
「だって。ミワ、そんな怯えなくても大丈夫だよ?ね?悪い人じゃないんだから…」
そう言ってもミワは私にべったりとくっついていた。
「すみません、コイツ人見知りが激しくて…」
「良いよ良いよ!歌うまいし!」
しばらくして、ようやく慣れたのか、ミワも少しはアキラさんに返事をするようになった。
その様子に、アキラさんも嬉しそうにしていた。
なんとなく面白くないな。
ミワはずっと家族や本当に仲の良い友達と以外はほとんど喋らないのに…
と、面白くない理由を見つけた。
くだらない…
そう思ってその場を楽しんだ。
後になって気づくのだろう。
この時の苛立ちは別に向けられていたのだと。